「もしも世界から猫が消えたなら、はどんな映画?」
「見てどうだった?」
こんにちは!くりです。
映画「もしも世界から猫が消えたなら」を観ました。
前々から名前だけは知っていて、本が売れていることも知っています。なので興味本位で観てみました。
はじめに感想を言っておくと、面白くなかったです。
ただ「見る価値はある」と思うところもあったので、そんなところも含めレビューしていきます。
「もしも世界から猫が消えたなら」とは?
これは、余命わずかな僕に起きた、やさしい「愛」の物語。 余命わずかの30歳郵便配達員の前に、自分と同じ姿をした悪魔が現れた。 世界から電話、映画、時計、そして、猫が消える…? もしも、大切なものを一つ消すこととひきかえに、一日の命をもらえるとしたら。
川村元気著、「世界から猫が消えたなら」原作。
2012年に発売された原作を、2016年に映画化しました。
興行収入は12億3000万円。
yahoo映画の評価は3.2/5。
「もしも世界から猫が消えたなら」をみた感想(おもしろい?つまらない?)
ここからは「もしも世界から猫が消えたなら」をみた僕なりの感想を書いていきます。
1.ストーリーを詰め込みすぎ
ここに一番引っかかりました。
最初からクライマックスの雰囲気で、それが最後まで続きます。
それなのでストーリーを単調に感じてしまい、途中から「早く終わらないかな」と思ってしまいました。
主人公と全登場人物の感動的なシーンがあります。もしもその感動的な話を一人の登場人物に絞っていたら、感情移入もしやすくて楽しめたかなと思います。
あと海外のシーン必要でしたかね。急なアルゼンチン。ずっと都市的な北海道で、たまに豊かな自然を映せばよかったと思います。
2.セリフが浮いてしまっていた
世に出ている小説には、リアルでは言わないセリフが多々あります。
例えば、村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」に
たしかに青いティッシュペーパーと、花柄のトイレットペーパーを僕は買ったよ。2つともバーゲンで安かったんだ。青いティッシュペーパーと、花柄のトイレットペーパーで鼻をかんで花が青くなるわけじゃない。べつに何も悪くないじゃないか。
という一節があります。
こんなこと絶対現実では言わないですね。もし言っても「青いティッシュと花柄のトイレットペーパー買ってもいいじゃん」くらい。
ですがこのセリフはすんなりと入ってきて、文章の違和感は感じませんでした。それはこの特徴的な話し方が、最初から最後まで統一されているからです。
しかしこの映画では、宮崎あおいさんがこのような特徴的な話し方をするシーンが時々ありました。
その時々というのは、観ている方は大きな違和感に感じます。
なので途中から「ストーリーの100%を受け入れる態勢」を崩されてしまいました。
3.出演者の演技力がすごすぎる
主人公は佐藤健さんが演じています。
佐藤健の顔からにじみ出る「哀愁」は、あの俳優さんにしか出せない特徴的なものだと思います。
映画「何者」でも感じましたが、すべての映画には通じないけれど作品によってドハマリする演技ですね。
ヒロインの宮﨑あおいさんは、安定の演技でした。佐藤健さんとは違い、どの作品にも印象を残せるように感じます。
特に演技に関してすごかったのが、濱田岳さんです。
「もう見るの辞めようかなー」と悩んでいる時に、濱田さんの演技を見て、最後まで見ることに。
とにかく感情の魅せ方がうまいです。あまり感情を表情に出さない性格を演じていました。
でも濱田さんの表現の仕方により、「自分の感情をうまく表現できないけど、ついつい外に漏れてしまう」、そんな人間を受け手側に伝えていたよう思います。
この映画で一気にファンになりました。
4.たまにすごくいい台詞がある
いまでも覚えている印象的なセリフがあります。
「人生を秒とか分とかで区切ってるのは人間だけだ、それを壁にかけたり、部屋においたり、腕にまでまいちゃったりな」
こういう捉え方もあるんだな、と思いました。
このセリフはすんなり交わされましたが、これが言いたかっただけですかね。
ぶっちゃけ物語とは全く関係のないセリフです。でもいい言葉。
あと映画のセリフを抜き出して言うやつ、海外ドラマ「SUITS」に影響されてませんか。違いますか。そうですか。
まとめ:濱田岳さんの迫真の演技をみるために見るべき
残念ながらこの映画は面白いと感じませんでした。
でも濱田岳さんのシーンは、誰の心にも印象に残る迫真の演技です。
そして背景にもこだわっていたので見る価値はあります。
暇な時にぜひ見てみてください!